マンションで暮らすなら

投稿日: カテゴリー: ペット豆知識

これは当院で実際にあった話です。
ある日の朝、スタッフが病院を訪れますと、入り口の前に大きなダンボールがおいてありました。
「まさか」と思いましたが、中にはやはり猫が入っていました。
それも子猫で、恐らく昨日までは首輪がついていた猫です。
猫と一緒に手紙が同封されており、「捨て猫を拾ってしまったものの、マンションがペット不可でやはり飼うことができず、仕方がなくここにおいていきます、よろしくお願いします」とありました。

同様のことが、うちの病院では何度かあります。
マンションの管理人に黙って飼っていたけれど、結局バレて手放さなければならなくなった。
でも、自分では飼い主を見つけることができないので、動物病院の前に捨てた。
こういうケースだけでなく、病院の前に捨て犬や捨て猫を置いていかれるケースは多いのですが、こういう動物を見る度に、私は切なくなってしまいます。

ペットを飼うなら、ちゃんと「ペット可」の看板を出しているマンションに住むこと。
そうじゃないのではあれば、最初から飼わないこと。
当たり前のことを、きちんとすることがでいない人が増えています。
ペットを飼うということは命を育てるということ。
本気で「この子を家族に迎えたい」と思うなら、ペット可のマンションやアパートに住まいを変えるくらいの覚悟をしなくてはなりません。
もちろん、誰もが簡単にできることでないのは承知ですが、ペットを飼うということはそのくらい重いことであり、簡単に捨てたり拾ったりすることができるものではないのです。
この、当たり前のことが解っていない人が本当に多いです。

一度は、捨て猫を入れたダンボールに子供の字で「かわいそうなわたしをたすけて」と書かれていました。
筆跡から小学校低学年くらいの子供と予想しますが、この文章を書かせた親はどんな気持ちだったのでしょうか。
とてもじゃありませんが、これは子供に書かせるような文章ではないし、子供の目の前でペットを捨てる様な無責任な真似はしないでいただきたかったです。
それぞれ事情はあるのでしょうが、動物を保護する立場としては、これらのことを「しょうがない」で片付けることはできないのです。

ペットにとって、環境を整えてあげることは、とても大切なことだと書きました。
ペットを飼うなら、最初にペットを飼える環境にしてあげることは当たり前のことではないでしょうか。
せっかく拾ってくれる人が見つかったのに、また捨てられなければならない動物の気持ちを考えてみて欲しいのです。
動物は、私たちが思うよりもずっと多くのことを解っているもの。
そのことを忘れない様な行動をしてほしいのです。